ねらい: | 私たちは、常にリスクが存在する環境の中で目標を達成しなければなりません。リスクベースド・アプローチ手法は、組織の目標を実現するために、目標に影響するリスクを認識し組織活動に活かす手法です。リスクには脅威や好機がありますが、個人の認識ではなく組織として認識し対処することが必要となります。リスクを認識することは、自らの組織が置かれている環境を知り、組織の能力の現状やあるべき姿を知ることにつながります。しかし、リスクを組織として認識するには、リスクを「見える化」することが必要となります。このコースでは、リスクベースド・アプローチ手法で用いるリスクの「見える化」について3ステップメソッドによるワークショップ形式で学びます。 学習目標 学習者がこのコースを修了した時点で次のことができることを目標にしています。 1)組織目標を達成するために影響するリスクの特定をすることが可能になります。 2)組織の現状把握が可能になり、組織のあるべき姿を知ることが可能になります。 3)リスクマネジメントシステムを構築するための基本的能力を身に付けることが可能になります。 4)ファシリテーション能力が向上します。 |
対象: | プロジェクトの担当者、リーダ、マネージャなど
組織能力の向上を担当している人事、教育部門の担当者 |
内容: | 1. はじめに 2. 背景 1)原則 2)リスクの概念と定義 3)リスク認知 4)リスク・コミュニケーション 3. 手法の要素 1)問題定義 2)モデル 3)リスクシナリオ 4)リスクメタ言語 5)リスクマップ 4. 手法のプロセス 1)問題定義プロセス 2)モデル構築プロセス 3)シナリオ分析プロセス 4)事象・影響分析プロセス 進め方: 1. 第1ステップ 1)ケースの理解 2)目標設定 3)ケースによる演習 4)演習で得た知識の形式化 2. 第2ステップ 5)問題の識別と記述 6)課題の設定と解決 3. 第3ステップ 7)課題解決で得た知識の形式化 |
期間: | 1日 |
講師: | 河合一夫(かわいかずお) 略歴: 技術士(総合技術監理部門、情報工学部門)、PMI認定PMP 航空宇宙・防衛関連のソフトウェア開発を約10年経験した後、コンサルタントとして、さまざまなソフトウェア開発のプロジェクトを支援。また、プロジェクトマネジメントツールの開発も行い、現在に至る。PMI、PMI日本支部、PMAJ、PM学会、品質管理学会、IEEE所属 最近の講演・論文発表には、2009年PMシンポジウム、2010年PMI日本フォーラム、ProMAC 2010、第40回信頼性・保全性シンポジウムなどがある。 主な著書には、ソフトウェア品質知識体系ガイド(共著、オーム社)、プロジェクト・リスクマネジメント実務標準(翻訳,鹿島出版会)がある。 |
その他 | 企期間や進め方等は事前に打ち合わせさせていただきます。 |